2013年度新卒採用傾向、愛媛の関与先の場合。

採用情報の発信が12月スタートとなった2013年度新卒採用。まるごと2カ月少なくなったことで得した人はあまりいないような気がします。ましてや学業に専念するには逆効果な感じもします。市場は抜本的な見直しが、国、学校、就職媒体、そして企業として成されなければ当事者に負担ばかりかかるような気がします。

 

とはいっても時間はどんどん過ぎていきます。合同説明会も学校主催のものも含めると3か所伺いましたが、主催する側は全体の動員ありき、参画する企業は自社ブースの動員ありき、参加する学生は焦る心とは裏腹に精度のよくない行動があちらこちら、学校は少しでも本学学生に企業ときっかけをつくってほしい・・など、思惑はそれぞれのようです。

 

エントリー総数が減ってきているというデータがあります。時間的な制約がそうさせているのと焦るがあまり、研究が不完全な企業には飛び込めていっていないような印象を受けます。これは地方中小にとってはマイナス要因かもしれません。自社を発見してもらうためになんらかの「ひと工夫」が必要に思います。

 

スタートが遅くなったからと言って活動自体が後ろ倒しされるわけもなく、参差錯落とも言える大手・中小入り乱れての説明会・選考会が3月~4月と開催されています。この春休みもあっちこっちでリクルートスーツを見かけます。どちらかというと不安が先行しているのはどの学生も同じではないでしょうか。

 

私の関与先もそれぞれ計画に基づいて選考に入っているところもあれば、今後の日程を広く告知しているところもあります。企業側としても採用はひとつの投資。本音を言えば投資以上の回収はしていきたいもの。今期の初めての活動方法に見通しが良好というところは少ないと思います。終わってみなければわからない。もちろん成果がでるように市場を読んで設計するのも私の仕事なのですが、「絶対」はありません。

 

企業側の対策は、基本ですが自社の採用情報を広く知らしめるための方策が求められます。具体的にはナビを通じたDM、合説時にブースに来た学生への随時告知、学校への求人も費用のかからない方法です。近年入社社員の後輩の情報もそのひとつでしょう。とにかく一回ではなく複数回、「届くような」打ち出しが必要です。自社ホームページも未来の社員に見られている事前提に整備をお薦めします。

 

4月中旬ごろに内々定第一波と考えられますが、いまひとつ採用活動の波に乗れなかったところはそろそ5月に入ってからの動き方も考えておくべきでしょう。決定していないと告知に至りません。採用予定数にある程度の幅のあるところはともかく、1~2名と言った極めて限定的なところはしっかりとした選考力が問われます。中でも面接は重要項目です。「もう何年もやっているからわかっているよ」ではなく、自社適性、インタビュー手法、一度見直す事をおすすめいたします。ご依頼のあったところにお邪魔するとほぼ8割方、見直しの必要性に気づかれます。

 

採用活動とは常に改善に気付く最重要業務といっても過言ではないと思います。市場の流れを見据えて、スタンスを主体的に変えていくことが成功につながると思います。