目いっぱい伸ばした手の指先のその3センチ向こう側

オリンピックには落選してしまいましたが、某公務員ランナーが一躍脚光を浴びていました。ゴール時の彼のふらふら具合はテレビを見ていても大丈夫か!と思ってしまうほどでした。

 

「この先あと一歩踏み出すと心臓が止まってしまう・・と言うぐらいトレーニングしないと記録が伸びないんですよ」と以前誰かのインタビューで聞いたことがあります。しかし、凡人にはなかなかその極限はイメージできないものです。でも、何かにつけ、考え抜いて行動しつくすと見えてくるものも多いのではないでしょうか。

 

私は人にお話しするときによく受験に例えますが、試験まで残り日数が僅かになった時に、あれもこれも「やっていないこと」が目について一気に不安になってくるもの。しかし、それを全部できるはずもなく不安や焦燥が一気に高まる。指標になるのは模試や学内番付(これは今はないんですかね?)。自分の現在地を見ると志望校は・・微妙なラインだ・・。しかし、やらなくてはいけない!と殆どの人が試験前日の、いや試験直前の時間まで往生際悪く参考書を開いたりするのではないでしょうか?終了後自己採点に学校または予備校に走る!社会人から見れば「その程度!」と一笑に伏すようなことも、18歳にとっては人生の一大事。そして初めてに近いほどの限界に挑戦する瞬間です。合否の差は当然出るものの、自分の手を目いっぱい伸ばして何かをつかもうとするのではないでしょうか。

 

世の中の「充実」はやはりそういったところにあって、日常凡々と過ごしているとなかなか遭遇しないものだと思います。極限は自分の意欲や願望が強くなければなかなか体験する事ができない。受験時の「番付」よろしくライバルやロールモデルはやはり必要だと思いますし、「偏差値」よろしく現在地点を図る指標も必要なのではないかと思います。

 

まずは自分はどこへ行きたいのか?何をしたいのか?を決めて、どこまでこだわってそれに取り組むかと言うことになるのでしょう。そこそこでよければそこそこよりもちょっと届かないところで終わってしまう。目指すところは少し高い方がよいのでしょう。「ああ、もう駄目だ・・」と思ったちょっと先に、自分にとっての報酬が待っているはず。限界を感じたら達成まであと少しです。

 

あと限界っていうものも実は非常にはっきりしないものだったりしますね・・