互換性

仕事柄、年に数回“勉強”にでかけます。採用全般はもちろんのこと、ウェブ関連の技術的なことも出来るだけ吸収しようと考えています。もっともなかなか堅い頭をほぐしてインストールするのは難しいのですが。

 

かつて私は個人営業(平たく言うと訪販)の仕事をしていました。47都道府県の支社はすべて売上と個人効率にて評価されるシンプルな基準でした。例えば広島の110万都市と松山の50万都市(当時は北条が合併していなかったのでこれを切っていたと思います)、市場としては広島が圧倒的に大きいわけですが、売上や個人効率で松山が勝つといったことが発生していました。個の営業技術や研究されたツールなどは多少なりとも影響があったと思いますが、その差の多くは「戦略の差」だったと思います。「市場を細かく消化する」ことや「既存ユーザーを大切にする」などといった当たり前のことをすることで、精度を上げていました。

 

現在、四国の市場を主に人に関わる仕事をしていますが、これらはヒントになると思います。いくら頑張っても一定の数値に落ち着く「エントリー母集団」。これを増やす努力も大事ですが、時期によってはこの中からいかに自社適性のある人材を抽出するかが大切に思います。また、選考等も感覚頼り(感覚も大切なんですが)に陥らず、基準作りに時間を割くべきだと考えます。つまり、全国標準の採用セオリーがあるとしたら、ひとつひとつの工程にひと手間、あるいはひと工夫を加えることで、結果が劇的に変わるのではないかと思うのです。いざやるのは面倒ですが、採用目的をはっきりさせていればその手間も厭わなくなると思います。

 

そういった意味で、全国一律のやり方や、東京・大阪でやるセミナー内容などは、聞いて理解した後一度精査して自分の市場に持って帰る必要があります。アメリカの成果主義が日本文化に合わなかったのと同じように、都道府県のマーケットによってその違いは大きいのです。全国でも数の上では最底辺の四国に居て、毎日これを感じています。但し、ローカルでの成功事例が都会部にあてはまることは往々にしてあると思います。

 

少ない資源の中でやりくりすることから知恵は生まれると思います。