先手必勝

組織は生き物・・とはよく言われます。見える見えないに関わらずなんらかの代謝が絶え間なく進行しているので、うまく機能しているときに先手を打って検証活動を行っていくことが大切です。

 

今後起こり得る事で変化を予測できる事は多いと思います。例えば消費税率アップなんかはほとんどのところで言われます。では対策をどうするか?個人的には各論に話を落とすよりも総合的なチーム力のアップこそが大切だと思います。

 

税率のアップで市場に影響が出たとしても、チームの意志疎通が図れていれば臨機応変な知恵はでます。つまりこの“意志疎通”、できているようでなかなかできていないことが多のです。「いつも言っている」ことや「会社で決まっている」ことも、常に確認し、消化促進していく必要があります。

 

何か浸透させていく場合に、組織のどこから“伝えて”いくか、また、そのあとの流れにボトルネックとなる部分はないか、これも個人的には“1フロー”ではなく、切り口を変えた継続的な流れを作っていく必要があるように考えています。反復できる環境こそが理解を促進します。

 

ここでの留意点は、一方通行にならないということ。常に双方向性を保てる面談力が問われるのです。決して全体に迎合するというのではなく、現場の考えとの整合性を探るためです。よかれと思って打った施策も、全然盛り上がらない事が往々にしてありますが、果たしてそのやり方は、当事者である社員にとってメリットを感じてもらえることなのかどうか。理解できるようで、なかなか難しい領域です。

 

組織力をあげていくために重要な二点。それは(実は既に見えているものを)予見して手を打つ事。組織力をあげていくために面談力や会議・ミーティングの進行力を行う人がつけていくこと。船は急に舵を切っても進行方向が変えられないことと全く同じです。常に海図を見て、天候を予測し、乗組員を的確に機能させる、つまりは面倒くさい事をやり続ける事なんだと思います。

 

昔、所属していた会社のトップが、10数年来続いていた二桁成長が一桁に落ちたある年、「負の加速は想像以上に早いものである」ことを、いつになく深刻に話していました。残念ながら見る見る現実のものとなってしまいました。打たなくてはいけない策のいくつかは明確だったはずなのですが、実行しきれなかったことは事実でした。堰を切ったように組織を去っていくのが印象に残っています(結局私もそうですけれども)。

 

政権も変わり、自然に世の中がよくなるんじゃないかという期待感に包まれている2013年ですが、今一度、自社組織の気になるところの数年後を予見して、すぐに手を打っておく事は大切であると進言いたします。