愛媛県2014年採用私的所感「後半前夜」

あっという間に花粉症の季節になりました。寒い寒いと言っていたら一気に10度を越えて20度に届きそうな気温。梅も満開となりとなり次は桜の季節です。卒業シーズンも順次やってきます。行き先の不明確な卒業生も多いのではないかと思います。諦めたらそこで終わり。現に、既卒学生を4月以降に採用する企業もあります。まずは社会人としてふさわしいひとりになれているかを、客観的に検証し続けることが肝要かと思います。

 

今年の、といっても世の中的に2014年新卒採用の流れなのですが、12月情報公開2年目と言うこともあり、ある程度闇雲さはなくなってきているのかなと思います。学生側にも企業側にも。今日は企業側の動き所見を書いていきたいと思います。

 

愛媛県は都会部に比べればやっぱり遅いのが普通です。もっとも理系学生は水面下で獲得競争が繰り広げられていると予想しますが、年内合説は実施されるから参加はするものの、一般的には年明けが本格的。愛大、松大を中心としたいわゆる地元学生が多勢を締める中で、彼らの就職に対する温度が、愛媛県採用市場の温度にもなっているように思います。リクナビ、マイナビをはじめ、年明けの日経ナビまで、参加企業の種類には差が合っても、どこも大盛況。ただ、やっぱり日和見が多いため、動機形成の入口のそのまた入口の機能が目的になっていると感じます。「当社の名前を覚えてね」「ホントはこんな会社だよ」。まさに認知度を上げるためのプロモーション活動です。

 

合説も複数参加しているとよくわかると思うのですが、応募動機がある程度出来あがった学生は同じ企業ブースに何度も足を運びだします。ブースに座らなくても合セミ終わり際に担当に話しかけたり、挨拶したり(こういう意味では、採用チームに若手を何人か投入するのが理想と言えます。私のようなものには話しかけてきませんので)。もちろん、欲しい学生かといえばわからない部分もあるのですが、学生の初動選考活動が10社未満ということを考えれば、まずはこの10位以内に入ることが目的の一つになると思います。

 

私も関与先の採用スケジュールを適切に設計する仕事をしているので、無意味なバッティングを避けるために、学校行事や他社活動は独自にリサーチしています。すると、今年の愛媛市場は単独説明会の2月開催が圧倒的に少ないということに気付きました。各社の案と照らし合わせてスケジューリングしていきましたが、すべて動員は目標どおりにいけたと思います。合セミも事前に「目的」を理解してもらっていたので、これも各社単独説明会に大いに良い影響を及ぼしていたと思います。

 

現在は、ほぼ選考にのせている状況ですが、いかに初期の動機形成が大切かと言うことがひしひしと伝わってきます。欲しい人財というのは、そうなってもらう意識のある人に応募してもらうことが最短です。発信する情報によって過剰にセグメントせず、かといって母集団信奉にならず、適切な温度で行わなくてはなりません。実働時間が二年前と2カ月違うわけですから準備と言うものはものすごく重要になったと思います。

 

なんらかの事情で3月本格スタートの学生もいると思いますが、企業としては2月学生と比較しますのでやはりすべてに曖昧な印象が濃い。逆手に取ると彼らは曖昧さをなくすということに留意して選考に臨めば競争に勝てるような気もします。とにかく「動機」は就職活動の体を表します。

 

企業側も、砂金を掘り当てる形式で闇雲にやっていると、ゴールデンウィークが明けてもおそらくはっきり採用活動の着地点が見えてこないと思います。今からでも、採用基準(どんな人が欲しいのか。現実的な自社基準)を創り出し、それを発信することです。できれば直接とウェブの割合は7:3くらいで。スーツに着替えて会場に来ると言うことは「就職意識がないことはない」ということです。その中から原石を見つけ出すのは採用力ということになります。

 

3月も中盤に突入します。積極採用企業の半数以上は選考に入っているでしょう。しかしながらエントリーに1000人集めても採用に至るのは大方10名迄。990人は他のところの再チャレンジを余儀なくされる中で、情報を発信していることは非常に重要です。他で適性ないから自社にも適性がないとは限りません。やはり、意識の醸成を一から始めて理想の人材になり得る人を見つけることを諦めない事です。

 

採用活動は結局のところ縁。昨年来の活動が効果的に作用して、企業としても印象に残り続け、結果的に内定となれば担当者もこの上ない喜びだと思いますが、往々にして、予定調和にはいかないところから、不思議な縁が繋がって、そのあとも長年一緒に仕事をしていくことも多いということです。そう、結局は一緒の目標の元に仕事を通じて良い影響をしあえる人と巡り合うことが採用活動なのです。いよいよ後半戦。兼務の多い採用担当者のみなさん、本業も疎かにできませんが、達成感ある着地を目指してもう一頑張りしましょう!