関与先でよくあることですが、「会議やミーティングの質を上げていきたい」というご要望です。なるほど、どこの組織でも実施していると思いますが、上手く機能しているとはあまり聞きません。

 

質を上げるために考えられることは、そもそも「その会議は必要か?」というところです。やはり大切な業務時間を使って行うからにはビフォーとアフターでなんらかのスッキリ感は欲しいもの。それどころかモヤモヤ感だけが残るようなものであれば、実施の可否から見直すべきだと思います。

 

まずは「目的」。簡単にいうと、終了時には「決まっている」ことが「決まって」いなければ何も「決まらない」のではないでしょうか。文章にすると当たり前ですが実際いかがですか?連絡ならメールやグループウェアで書面共有するだけで済みます。

 

次に、もともと業務過多な人々が一同に会しようとすること。個人スケジュール立案の段階でパンパンなのに、プラスアルファで同じような属性の人が集まるのは物理的に無理です。まずは業務過多を見直すべきですし、号令かける進行係は日程調整や準備、集まりそのものの所要時間設定を綿密に考える必要があります。

 

これに関連して、営業会議で散見されるのは、結果報告と上司の叱責もしくは嫌味で終了するパターン。検証と改善が意図的に企画されないのであればまったく意味のないものになります。もちろん達成未達成に関してはチェックされるべきですが、そこから次何するかを決めてコミットして次月の検証材料にしないと生まれるものが何もなくなってしまう。ただエクセルで数字結果だけを並べてもよろしくない。適切なフォーマットによる準備、会議全体から事例共有され、いくつもヒントが出てくることが理想といえるでしょう。進行する方(主に上司)は、会議前に数字分析くらいは済ませ、適切な所見やアドバイス、また意見交換できるようなファシリテーションができないとなんともならないでしょう。

 

私見ですが、よく会議で「主任全員」「店長全員」と職階別に集めている場合がありますが、その職階でもさまざまな分類ができると思います。例えば研修要素が必要な新任者や低迷者のグループ、それに対して一定の成果を残している優秀なグループ、好事例をたくさんもっている人が、低迷者の数字チェックに付き合っている時間はもったいない。熱量・温度の同じ人々が一同に会したほうが目的に沿った集まりになってよいのではないかと提言します。主任10人全員集合ではなく、別に3人でもいいし5人でもいい。分割して目的と時間を決めて行ったほうが飛躍的に面白味が出ると考えますがいかがですか?もちろんプロサッカーみたいに入れ替えをしていきながら緩やかに「一番上部組織」を意識させながら。