「ここで何者かに成れない者は、次も何者にも成れない。」

 

20代の若年層から転職相談を持ち掛けられた時、私はこのように回答しています。もちろん気の合わない上司もいるでしょうし、環境に不備があるのかもしれません。しかしながらその中でも一定の成果(客観的に見て)がないことには単に現実逃避になってしまうもの。次もまた浮草のように流れていってしまう。

 

正直言ってノービジョンで創業した私なので、偉そうなことはなかなか申し上げにくいのですが、何かに打ち込むと必ず試練が行く手を阻むもの。それをいかに目的意識や使命感もって乗り越えるか。最低でも乗り越えるための策を何度も何度も打つか。その積み重ねが突破力になるのだと思います。虎穴にいらずんば虎児を得ずという言葉がありますが、まさに入り口の手前で要領よく虎の子を得たいものの、ぶどうは酸っぱいの物語のように自分に都合のよい解釈で次の入り口探しをしても、一歩も踏み入れることができず時間だけが経過してしまう。始動したことはとことんやり抜くことがとても重要に思います。

 

理想と現実の狭間で苦悩することはあっても、得たいものは何かを明確にしなくてはいけないし、それを得るにはどのようなものを“現状の自分”は提供していけるのかを明確にしなくてはいけない。お金同様、時間や手間暇も投資に同じ。回収ができないければ成り立っていかないもの。今、苦しみぬくことは、未来、何かを手にするための鍵になり得るはず。

「ここで何者かに成れない者は、次も何者にも成れない。」

これを言い聞かせてこの場所で何者かになっていこう。