時間を共有する

3月1日です。年をとるごとに時間の経過が早く感じるのは科学的に関係あるとかないとか聞いたことがあります。そうるすると誰でも去年よりも今年が早いのでしょうね。私もそう感じます。

 

時間の共有については、組織を円滑に運営していく際に必ず直面するいわばブラックボックスのようなものだと思います。

「わかっているけれども担当業務が多いのでとても新人の面倒をみる時間がない」

きっと少なからずマネジメントの立場にいる方はジレンマに陥るでしょう。状況や規模によって当てはまらないことも多いかもしれませんが、いくつかのやり方についてお話しします。

 

①社内で同じ立場の人と連携を図る

小組織が集まって中・大組織になっていると思います。その中で規模的に同じ組織を担当している立場の人と連携を図るやり方です。例えば新人のミスをチェックする場合、少なからず叱ることもあるでしょう。その30分後に落ち込んでいる新人をその叱った当人がフォローするのには違和感があります。そんなとき他部署の同じ立場の管理者に「○(新人)君、時間があればごはん食べて帰ろうか」などとやってもらうと自然。もちろんそのごはんも単にごはんを食べるだけでなく新人の心情を把握して叱ったあなたにメールなりなんなりで情報がいくようにしておけば次の日の迎え方やその後の指導法にも活かせるはず。ちょうどこの春の時期にそういった準備をしておくのはどうでしょうか。

②仕事を共有する

自分の持ち分の仕事で作業的なことを新人に敢えてさせてみるのはどうでしょう。大枠が同じ目的の仕事を共有することで共通の会話も生まれます。(難易度関係なく面倒くさいから新人に投げるのとは違います)

③自分の仕事に同行させる

これが一番お薦めです。移動時間も含めて話す時間がしっかり持てる。ただ、どんどん質問するタイプならよいのですが緊張も相まってスムーズに話ができないこともあります。沈黙もリズムなので少し相手の発信を待つことと、どの種の話なら相手が得意かを事前に把握しておく必要があります。得意分野を掘り起こす事でエンジンかかる例が多いです。蛇足ですが、私も昔新人がきっかけでプライベートではまったく興味のなかった競馬、70年代フォーク、ハワイアンキルト!、ジャニーズ系、ビジュアル系など勉強・・しました。

④感情を安定させる

仕事上の事、プライベートのこと、管理職といえども色々感情的になることも多いでしょう。しかし、オフィシャルな場面(つまり勤務中)では他者にはあまり関係のない事。「寄ってきやすい雰囲気」というのは意外に出来ていないことが多いのです。下から見ればあなた自身ものすごく上の人に見えていることを忘れてはいけません。また、感情を安定させるといざ叱った時、いざ褒めた時に効果が絶大になります。

⑤自分しかできない仕事の効率を上げる

なぜ時間がないのかを考えると自分の持ち分の仕事が終わっていないから。これを早くやってしまうことです。効率そのものを上げるのか、早出して済ますのか、いろいろやり方はあると思いますが、「余裕ある先輩」はそれだけで少なからず新人の目標になるものです。優雅に泳ぐ白鳥も、水面下ではバタバタ必死なもの。湖上でバタバタしていると美しさは感じられません。

 

以上5点挙げました。そうはいってもプレイングマネージャーの中には計り知れない重圧がかかっているもの。程度にもよりますが「要領かましていく」ことも方法のひとつ。オールマイティにやれる人なんかいないのです。得意分野をぶっちぎりでこなす代わりに、苦手分野は勇気を出して人に任せることも必要な判断です。いずれにしても時間の共有は人と人とを繋げる絆を育む大切な行動。ムリムリというのではなくどうやったらできるのかをじっくり見なおしてみてはいかがでしょうか?