やる気のベクトル

現在、営業チーム強化に携わっています。単に営業だけを行えばいいわけではないのがチームたる所以なわけですが、マネジメントやモチベーション管理となると何らかの指標が必要であると思います。その前に営業で結果を上げていく力をつけることは大前提。様々なフレームワークに落とし込み、チームの業務内容や私の経験談を交えながら進めています。スタートは手探りでしたが、週ごとに何か成果となっているようですので少しだけ安心しています。

 

チームのマネジメントを考えると、身近で今も、お取引ある社長(もちろんこの景気と戦いながらもと事業を前進させているところ)方々には共通しているものがあります。それは保身に走らないということです。目標達成に足りない売上を、滅多に持たない鞄を引っ提げて自ら契約書を書いてきたり、社員が逃げ出す大クレーム先に出かけていって火消しをしたり、取引先による大きな損失に、自分の賞与と給与を当てて社内には一切の影響を与えなかったり。いちいち社員にそういったことをアピールしないのが常ですが、やはり勘のいい人や次世代のマネジメントをつかさどるメンバーは気付くもの。それを原動力にしてまた、マイナスを補完する「自力」が組織自体についていくので結果的にはプラスのスパイラルになっていく。個人的には社員ひとりひとりの帰属意識なんてこんなことから醸成されるものなのだと思います。リーダーの行動の健全さが、定着や育成に大いに関係している。つまりすべての”起点”はそこにあるのではないでしょうか。

 

前述の研修に関わっている営業マネージャーは、自分の売りはもちろん、人の世話や組織としての役割など煩雑な「やること」が多いのが事実。その中で優先順位を立てるとするならやはり、自らが売りの結果を見せること。そこを前提に、上に媚びず、下に気を配り、人に興味を持ち、万物にヒントを求め、驕らず、計画的に動くことが大切なのだと思います。もちろん組織管理側は、そういった一連の流れに過剰な負荷がかからないように観察・対応していくことが求められます。時代の流れは早く、前例だけではどうしようもないことも多いと思います。

 

机上の空論にならず、現場同行につき、質問のシートには2倍も3倍もで応え、画一的にせず、汗かく研修ですべてを伝えていければと考えています。私も仕事を通じて自分のために何かをつかみたいと思います。