僭越ながら組織運営手法についてスーパーバイズに伺うことが増えてきました。組織運営には様々なさじ加減、変化対応力が問われ、独自のハウスルールも加味されるわけですからものすごくデリケートです。そもそもどこまで行っても部外者があれこれ言うのですから少なからず違和感はあると十分に察します。ぞういったことを前提に、まずは、向かう方向と目的の把握、達成のための個々の役割分担。そこから成果を最大限に上げていくための手法を見出すことになります。
大抵はトップの「こうしたい」という意志の元、進めていくことになりますが、組織に関わる人がそれぞれの考え方を持ち、経験に基づく行動パターンや思考そのものがまったくの別個と言っても過言ではないのでベクトルを合わせるのは至難の業です。また、気をつけなくてはいけないことが、「何故、そのような考え方になるのか?」「何故、そういった行動に至るのか?」を分析・理解することです。この辺りを引き出していくことは、コンピテンシー面接を応用して行います。
それでも、経験や実績に裏打ちされた「既成概念」を覆す事は難しいと感じます。これからの取り組みが、これまでとは違うことであるという認識を基に、「ヒントにはなれども継続的な施策には成り得ない。だから変化しなくてはいけない」ことを説明・納得してもらうことで、計画が立ち、行動へと導けます。つまり、さわりの部分でかなりの時間を要します。相手のパズルのピースにいかに合うパズルを見出して、「創り始めるか」。
営業成果や時間管理、行動効率など成果指標はたくさんありますが、適性に進捗管理・把握はマネジメントの大前提。それで軌道に乗れば各自に返せばよいわけです。つまりはしくみづくりまでがその役割ということです。過剰なチェックは不必要だと思いますが、適正な管理とは検証の中で見つけ出すもの。ちょうどエジソンが発明品を創るに当たり、数々のエラーをしたことに似ています。大袈裟ではなくそう思います。しかし彼は、「上手く行かない方法をひとつ発見できた!」という発想で、失敗さえも次の原動力にしていったわけです。
私は立場上、エジソンには成りえませんが、こうして関わる組織に対して粘り強い姿勢だけは失わず、絶えずモチベーターであり続けたいと考えています。しんどいですけれども自分の選んだ仕事であり、これを成す事でアイデンティティも保てるのだと信じています。