コンピテンシー面接について

コンピテンシー面接とは「過去経験から未来成果を予測する」ための面接手法です。面接官には意味を持たせて掘り下げる質問力が問われます。昨年新規で承ったところの流れはこうでした。

 

まず現状のヒアリング。選考方法などの資料を提示いただきながらフローを把握します。次にその手法の功罪。改善を繰り返しながら考えて練られた内容だったので逆になるほどと思ったところもありましたが、ダラリ要素(ムダ・ムラ・ムリ)もやはり多いので、目的を明確にしていかなくてはならないなあと感じました。そこで、フローのショートカットと「採用基準の明確化と周知」を行うことにしました。

 

”なんとなくの採用基準”は、そんなに差が出るわけでない最終選考の判断をブレさせます。専用シートに必要要素と当日判断スコアを入れる箇所を作成し、打合せの10日後、面接に関わる方の研修を2時間程度行いました。当日の面接員は私が行うことに。初回はよくあることです。

 

午前から午後にかけて比較的切れ間なく進んで行き、粛々とスコアをつけていただきました。バイアスやスキーマといったところはなくすことは無理なので判断を後回しにするという基本のみ厳守いただきました。この点で作成したシートはシンプルかつ凝縮されたものが必要です。

 

やはり最終はボーダーで議論がありましたが、「採用基準の明確化と周知」に基づいて決定。あとでいただいた報告メールによると、例年と違う選考手法と結果にご満足いただいたようでした。

 

応募者にとっては予測できない、準備できないという点で自分自身の真っ向勝負となってドキドキすると思いますが、いらない虚飾で判断の齟齬がでるよりはいいのではないかなと思います。